労働法:「退職」の規定を解説

労働法:「退職」の規定を解説

◆ 労働法における「退職」と「解雇」
退職、解雇とも、使用者と労働者との間で交わされた労働契約にもとづく雇用関係が終了するという意味では、似たところがあります。

 

すなわち、広い意味では、解雇も退職の中の一つの形態と考えられます。しかし、労働法その他関連分野においては、使用者側からの一方的な労働契約の解約を解雇といい、それ以外の労働契約の終了事由を退職というように区別しています。

 

◆ そもそも退職とは
退職とは、就業していた労働者が、その職を退き労働契約を解除することをいいます。離職、辞職という表現をとる場合もあります。

 

◆ 退職の種類
退職は、さらに死亡や契約期間の満了などによる自然退職と、労働者の意思によって契約の解除となる任意退職に分かれます。

 

こうした退職は、解雇と違って法的にあまり問題となることがないため、労働基準法にも特に規定はなく、民法に若干の規定が置かれているだけとなっています。
※ 民法627条:労働者からの労働契約の解約申し入れ後、2週間の経過によって、労働契約は終了する。

 

◆ 自然退職について
(1) 死亡による退職
(2) 就業規則に定めた定年に達したことによる退職(定年退職)
ただし、定年後の継続雇用が通例となっている場合に、継続雇用を行わないことは、退職とはみなされず、解雇としてあつかわれます。
(3) 就業規則に定めた一定の期間、行方不明の状態が継続したことによる退職(無断欠勤が退職の申し入れの意思表示であると認められる場合)
(4) 就業規則に定めた期間、私傷病などによって休職し、期間が満了しても復職できないと認められたことによる退職
(5) 予め定められた契約期間の満了による退職
ただし、契約の反復更新が常態化し、期間の定めのない契約と同じ状態にあるときに、使用者側から更新拒否した場合は、解雇としてあつかわれます。これは、パートなどでしばしば起こることです。
(6)社員から役員に就任したことによる退職

 

◆ 任意退職について
(1) 転職などを目的とした労働者の自発的意思による退職(自己都合退職)
(2) 使用者側の退職勧奨に応じるなどの、労使合意による退職(合意退職)

 

(「労働法・退職」の記事 終わり )