労働法:「健康診断」の義務化

労働法:「健康診断」の義務化

◆ 「労働法」は、労働に関するさまざまな法律の総称ですが、そのなかで、「健康診断」について具体的に定めているのは労働安全衛生法になります。

 

労働安全衛生法によると、会社は従業員を雇入れる時と、その後1年以内ごとに1回、定期的に一般の健康診断を実施しなければならないことになっています。

 

◆ 雇入時の健康診断
常時使用する労働者(パートタイムの場合でも一定の条件を満たしている者)を雇い入れる直前又は直後に、健康診断をしなければなりません。

 

ただし、その従業員が、医師による健康診断を受けた後3ヵ月を経過しない場合に、健康診断の結果を証明する書面を提出したときは、その健康診断の項目に相当する内容については実施する必要はありません。

 

◆ 定期健康診断
常時使用する労働者に対して、1年以内ごとに1回、定期的に医師による健康診断を実施することが義務付けられています。

 

さらに、特定業務従事者健康診断(労働安全衛生規則第45条第1項)については、特定業務(坑内労働・深夜業等の有害業務)に常時従事する労働者に対して、6ヵ月以内ごとに1回、定期的に医師による健康診断を実施するものとしています。

 

なお、事業主は、一般健康診断および特殊健康診断を実施した際に、その結果を従業員に通知する義務があります。結果が思わしくない場合などは、医師の意見を勘案し、その必要があると認めるときは、労働者に対して就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮等の措置を講じなければならないことになっています。

 

会社は従業員の健康診断個人票を5年間保存し、これに基づいて従業員の健康管理や適切な配置転換などの措置を講じなければならないものとされています。

 

なお、会社で行なう健康診断については、法律で事業者に健康診断の実施の義務を課している以上、当然事業者がその費用を負担すべきであるとしています。

 

したがって、事業主は雇入れ時および定期に実施する健康診断の費用を原則として負担することが必要です。ただし、会社が実施する健康診断を本人の都合で受診しない場合には、従業員が各自で受けることも認められていますが、その場合の費用については、本人負担としてもよいとされます。

 

(「労働法・健康診断」の記事 終わり )